この半年間、住民の皆さんの意見は聞きましたが、その意見を基に、この協議会がどこを目指すのか幹部会として全く表明していませんし、住民の皆さんが何を望むのかも聞いていません。

目指すべき方向を明示した上で、地域の人たちのある程度の賛同の元、事業を動かして行くべきと考えます。

助成金があるから事業を行うのでは無く、地域として本当に求める姿になるために事業を行うのが正しい運営だと思います。地域が求める姿に合った助成金があれば申請すれば良いのであって、最初に助成金ありきでは無いはずです。

今後行うべきこと

1、相続に詳しい司法書士に空き家問題について話しを聞く(問題意識を持ってもらう)

・空き家になりそうな物件がある場合に出来る生前対策

・相続時に空き家がある場合の対処法

・すでに相続してしまった空き家の対処法

講演の後に可能であれば個別相談会も実施して、空き家があることの問題についての理解を深めてもらい、空き家を相続するリスクを理解してもらう。

2、現在地を知る

①SWOT分析を行い、畑直商店街の現在地を明確にする

・「強み」「弱み」(内部要因)「機会」「脅威」(外部要因)を洗い出すと共に、何を変えればより魅力的な地域になるのか明確にする。

②空き家調査組織を作り、空き家の実態を把握する

・現在すでに空き家、10年以内に空き家になる、空き家の活用や処分についての意向を調査し、実態を明確にし、危機意識を共有する。

3、将来のあるべき姿を描き、共有し、あるべき姿を目指して行動する。

案1、空き家に集客出来る(例えば世界遺産のジオラマなど)展示して、町外からの滞留人口を増やし、空き家の情報を公開し、空き家で店舗を開業する人を獲得する。(ハイリスクハイリターン)

商店街の活性化を行うには、町外からの滞留人口を増やして、商店や飲食店を開業したいと言う移住者を獲得しないといけません。商店や飲食店を開業したいと思う人は、開業して、黒字経営が出来ると思えるだけの人通りが無ければ開業はしません。滞留人口が現在のままなら、商店を開業したいと言う移住者を獲得することは出来ません。

畑直を観光地化して、滞留人口を大幅に増やして、店舗を開業する移住者を獲得する案です。観光地化出来れば、滞留人口は大幅に増加して、店舗を開業する移住者を獲得することは十分可能ですし、庄川温泉との相乗効果も期待出来ます。

一方で、リスクとして、展示物を購入するのに大きな費用が掛かること、さらに町の雰囲気が一変してしまうことがリスクです。(別組織が必要)

案2、拠点を中心とした事業を行い、町内や近隣の市からの滞留人口を増やすと共に、空き家の情報を公開し、移住者を獲得する。(ミドルリスクローリターン)

コミュニティカフェの運営を中心にして、地域の交流の促進を行いつつ、空き家の情報を公開して、移住者の獲得を目指すものです。

リスクとしては、素人やボランティアによって運営されるコミュニティカフェが本当に集客出来て、永続して行けるのかが、リスクです。また、コミュニティカフェを運営することが、空き家の入居者を見つけることとは直結しないことです。(別組織が必要)

案3、滞留人口を増やす施策は行わず、商店の開業とは別の移住者に対してホームページで情報を公開して移住者を獲得する。(ローリスクローリターン)

例えば「フリーランス 田舎」や「WEBデザイナー 田舎」のような田舎でフリーランスとして開業したい人や「シェアカフェ」のようにカフェを開業したいと思っているけれど、何の経験も無く多額の投資をするのに躊躇している人に、営業の経験が出来るスペースを提供して、利用してもらうものです。

畑直でもある程度集客出来て運営が上手く行けば、家賃も安いので、そのまま畑直で飲食店を開業してくれる人が出て来る可能性もあります。

ホームページで情報発信するだけなので、リスクは低いですが、狙ったキーワードで検索結果の上位に表示出来ても、実際に移住やカフェやレストランのテスト営業をしてくれたり、フリーランスとして開業してくれるかはかはわかりません。